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食後に起きるメカニズムとは?勉強や仕事をする時にオススメの食べ方

仕事や勉強会中にお腹が空いたので、『ご飯を食べてから再開しよう』とお腹を満たしたところ、眠くなってしまう経験はないでしょうか?

『あぁーやる事まだ残っていたのに寝てしまった』

そんな罪悪感に苛まれます。

今回は、食後に襲ってくる眠気を撃退する食事の取り方などを解説していきたいとおもいます。

【要約】

  1. 眠気を抑えるには血糖値を押さえる食事をする
  2. 食後2時間は眠くなりやすい状態になる
  3. 満腹になるまで食べない

食後の眠気の原因とは?

食後に襲う眠気は、糖質の取り過ぎが原因である可能性があると言われ、食べ物が体内に入ると、血液中のブドウ糖の量が増え、血糖値が上昇します。

血糖値が上がると、血液内のグルコースの濃度を低下させるはたらきのあるインスリンというホルモンが分泌され、通常2時間ほどで元の数値に戻ります。

つまり、食後の2時間は眠気に襲われやすい状態になります。

ところが、極端に糖質を取り過ぎると一気に血糖値が上昇し、大量のインスリンが必要になります。

この時にインスリンの分泌が追いつかないと過血糖という状況になり、この状態が続くと、ブドウ糖が脳に十分に行き渡らず、頭がぼーっとしたり、眠くなったりする症状が現れます。

眠気を抑える食べ物

食後の眠気を抑えるためには、血糖値の乱高下で血管にダメージを起こさないことです。

そのためには、血糖値を緩やかにする低GI(グリセミックインデックス)フードを選びましょう。

『GI』は食品に含まれ糖質の吸収度合いを示すものです。

GIの数字が高いほど糖の吸収が早いため、血糖値が急上昇します。

食品は高GIフード、中GIフード、低GIフードの3つに分けられており、シドニー大学では、70以上のGI値を『高GIフード』、56〜69を『中GIフード』、55以下を『低GIフード』としています。

高GIフード 70以上

白米/白いパン/もち米/フライドポテト/スコーンなど

・玄米
普段よく食べる白米のgi値は『88』

対して、玄米は『55』と低GI食品に分類されます。

玄米は、白米よりも、ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでおり、人間が健康を保つために必要とされる栄養素をほとんど摂取できるため、完全栄養食と言われています。

『ご飯は食べたいけど、眠気を抑えたい』という方にオススメの食品です。

中GIフード 56〜69

フランスパン/じゃがいも/パンケーキなど

・蕎麦
一般的なそばのGI値は「54〜59」、低〜中GI食品といえます。
 
これは、うどん(中)(うどんのカロリー)やパスタ(中)、白米(高)やパン(中)などその他主食類と比べてもぐっと低いGI値となります。

低GIフード 55以下

大豆食品/そば/きのこ類/りんご/バナナ/など

・大豆
大豆のGI値は、『15』となっており、先ほどの蕎麦よりかなり低いです。

大豆の一粒には、実にさまざまな栄養が詰まっています。

タンパク質をはじめ、脂質、糖質、ビタミンB1、ビタミンE、葉酸、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、亜鉛、銅など、栄養素の種類がとても豊富。

ビタミンやミネラルの含有量が多いのも特徴のひとつです。

眠気を抑える食べ方

・満腹になるまで食べない

よく『腹八分目』と言いますが、実はほどよく満腹になった腹八分目が、本当の満腹状態なのです。

満腹を感じる脳の視床下部(食欲などを調整する部位)は、食後20分ほどたたないと「満腹信号」を出すことができません。

なので、とりあえず空腹がおさまったら、食卓を離れ20分間ほどテレビを見たり、新聞を読んだりしてみましょう。

・よく噛んでゆっくり食べる

よく噛んで食べることは、速食いを防止して満腹感が得られやすくなり、肥満予防につながります。

また、よく噛むことで、ホルモン分泌が高まり、食欲が抑えられたり、ゆっくり味わうことで、うす味・適量で満足感が得られます。

・野菜を摂取する

野菜には食物繊維が豊富に含まれ、食後の血糖値の上昇を穏やかにしてくれます。 また、野菜を食べることにより、腹持ちが良くなります。

緑黄色野菜やきのこ、海藻などに多く含まれます。

それでも眠気が襲ってくる場合

・軽い運動をする

食べ終わったら、すぐに身体を動かすことが血糖値の急上昇を抑えるのに効果があります。

身体を動かすことにより、筋肉への糖の取り込みが促進され、その結果、血糖値の急上昇を抑えます。

ランチ帰りに少し散歩する。食後すぐ食器洗いをするなど、意識的に身体を軽く動かすようにすると良いでしょう。

・カフェインを摂取する

眠気にブラックコーヒーなどに含まれる『カフェイン』を摂取すると良いと言われています。

疲労に伴い体内で産生されるアデノシンという物質が、覚醒作用のあるヒスタミンという神経伝達物質の放出を抑えるため眠くなります。

カフェインは、このアデノシンの活動を阻害するため、ヒスタミンの放出が抑制されなくなり、眠気を感じにくくなります。


【まとめ】

  1. 眠気を抑えるには血糖値を押さえる食事をする
  2. 食後2時間は眠くなりやすい状態になる
  3. 満腹になるまで食べない

腹八分目とはよく聞いた話ですが、ちゃんと意味があって薦められてるんだと実感しましたね。

それでもら、食欲に負けて満腹まで食べたいと思う方は、少なくないはず。

そんな時は、この記事を思い出して頂いて、食事の取り方を工夫して頂く参考にして頂ければ幸いです。

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